Cosmic Vertex Lab — 研究論文

アクティブ銀河核の多波長同時観測キャンペーン

著者: 田辺博之、村田彩香
掲載誌: The Astrophysical Journal
発行: 2023年 Vol. 908 No. 3

概要

複数衛星による連携観測からAGNの中核領域の物理過程を解明。本研究では、セイファート1型銀河NGC 4151に対し、XMM-Newton(X線)、HST(紫外線・可視光)、ALMA(サブミリ波)による6ヶ月間の同時モニタリング観測を実施した。各波長帯の光度変動の相互相関解析から、降着円盤の構造と広輝線領域(BLR)の幾何学的配置を時間遅延マッピング手法により再構成した。X線と紫外線の変動の間に約2日の時間遅延を検出し、これがコロナ加熱による降着円盤の再放射に起因することを示した。また、BLRの速度場構造からブラックホール質量を独立に推定し、反響マッピング法との整合性を確認した。

キーワード: アクティブ銀河核、多波長観測、降着円盤、時間遅延マッピング